最近よく聞く「意識が高い」とか知らない。それとは別のこと。
プログラムをぽちぽち書くに当たって最近ガラっと意識が変わってしまいました、というお話。
まずエディターは今更ながらVim、viでもいいやって感じです。別にSSHでサーバーに繋げてコンソールで操作するのが必須っていうわけでもないので、前まではVisual StudioやらEclipceやら、それこそもう ”THE 開発環境” という具合で、潤沢なメモリに強力なCPUを駆使し、おまけに馬鹿高いGPUなんぞ積んで開発を行うのは当たり前。
最近はですね、LinuxのCUIモードでぽちぽちやったり、ローカルのバーチャルマシンに入れたLinuxにわざわざSSHでアクセスしてコンソールでぽちぽちやってます。Windowsも捨ててDOSでもいいやっていう勢いです。
じゃあなぜそんな風に意識が変わったのかというと、最近GoogleがHTML5を駆使して作ったWeb絵本を出しました。
Google、ChromeチームがHTML5でつくった電子書籍 「20 Things I Learned about Browsers and the Web」 - MdN Design Interactive - Webデザインとグラフィックの総合情報サイト http://www.mdn.co.jp/di/newstopics/15998/ 20 Things I Learned About Browsers and the Web http://www.20thingsilearned.com/ja-JP/home
カーソルキーやマウスでペラペラっとめくれる、Flash全盛期では当たり前のUIだけどこれをHTML5でやってみた、というさすがGoogle先生!なわけですよね。これ初めて見たとき僕は感動したんですよ。何に感動したかというと、僕は正直Webのことよく知らない。未だにDNSだとかIPアドレスのクラスだとか何やらさっぱりです。そういったものをWeb界の大先生Googleが、今をときめくHTML5を駆使して教えてくれるなんて素晴らしいじゃない!って思ったわけですよ。
UIも面白いけど、でもまあiPhoneだとかiPadをはじめとするタブレットの電子書籍では、技術は違えどペラペラっとめくるなんて当たり前なので特にUIに感動したってわけじゃなくて、HTML5 = iPadだとも思ってるし、どうせなら手持ちのiPadで通勤電車で読もうとワクワクしながら電車に乗ったんですよ奥さん。そうしたらですね、僕のiPad、おかしいんですかね、がっくがくで読めたもんじゃない。なので全然読んでないのでどんな内容なのか知らない。
ぱちん
ここで何かのスイッチが入れ替わっちゃったかもしれないです。
僕はPC歴は高々10年有るか無いかですが、それでも今までを振り返って、さんざんPCに投資して、それでもソフトウェアが必要とするメモリやCPUをはじめとするリソースは増大するばかり。Adobe・Apple・Microsoftを筆頭とするベンダーが出すアプリケーションに遅れを取らないようにPCを強化しても、あっという間に時代遅れ。正直疲れたわー。
いやいいんですよ、例えば最新CG技術を駆使したゲームは大好きだし、僕は音楽もやるのでクールなDAWだとか、絵描きさんならフォトショップやイラレは必須でしょう。そういった趣味や仕事に密接するものは投資する価値もあるってものです。でも普段の生活で使うようなちょっとしたエディタだとかブラウザだとか、そんなものにPCのリソース割きたくないです。Google先生のガクガクっぷりを見て幻滅気味です。
もう一つ意識の移り変わりの理由があって、まず愛用のデスクトップPCがとうとう再起不能になってしまいました。どうも3月の計画停電で繰り返しシャットダウンと通電を繰り返された結果だと睨んでるんですが、システムのHDDが壊れてしまって、過去10年あまりの大事なファイルもそこに入れっぱなしだったので全部なくなった;;
バックアップを怠った僕がいけないんですけどねははは。C言語勉強して初めて作ったアプリのソースだとか、一夜で要望に応えて組み上げたDLLだとか、出会いと別れの(笑)メール履歴やらなにやら、あーあ無くなっちゃった。一応、業者に頼んでリカバリしてもらうつもりですけれど。
そして、何か物が壊れる時って続くものです。今度は職場のPCまで逝かれて参りました。せっかく築き上げた快適開発環境は脆くも崩れ去るわけです。ははは。なんの呪いですかね。
それに今は節電節電、原発壊れて電車のクーラー効かないのに文句をいいながら原発反対運動週間。とか冗談を言いつつも不安は拭いきれないわけです。そんな中、800Wだー1000Wだーとか電源強化したりするのも、生真面目な僕(笑)にはできないわけでもある。
そういったことがあって、全てを捨てて一から始めたい気分になった、というのが正直なところ。だから開発機はなるべくしょぼいPCを使い、そういうPCでエレガントに動作するアプリケーションって素晴らしいよね、という意識です。
はははは、そりゃ無理だよ、って意見はもっともだとも思っていて、例えばNVIDIAのGPUプログラミングだとか、Flashの開発にはこれまた馬鹿高くてリソース食いのAdobeの開発環境がどうしても必要になってきますし、テスト駆動開発いわゆるTDDの手法は次々とビルドしながら書いていくもんだから、やっぱりそれなりのパワーは必要ではあります。他にも指摘しようと思えばいくらでも。けれどもじゃあ例えば5年前はどうしてたのっていう。幸い僕はその手の開発はやっていないので、何もいま馬鹿高い開発用PCを用意する必要性って今の僕には全然ないのですよね。せいぜい、そう、5年ぐらい前のPCで必要十分という今の私。
そんな意識の移り変わり。
いま、昔のしょっぽいPCを引っ張り出してきて、愛でてる。
すみません長くなりました。まとめるとVimってちょーべんりだよねって言いたかった。
あ、量子コンピュータだとかの新しいアーキテクチャが出たら飛びつきたいですね。まってる。